つい先日、大阪梅田の芸術劇場で演劇団キャラメルボックスさんの「ヒア・カムズ・ザ・サン」と「水平線の歩き方」の二本立ての劇を見てまいりました。

まず、ハーフタイムシアターとは、

上演時間60分の短編演劇のこと。両作品の間は準備等で30分でした。

また6月2日から19日まで東京の方で同じものを上演するそうです(^^)

ではあらすじと自分の感想をつらつらと述べようと思います。

 

(ヒア・カムズ・ザ・サン)

主人公真也は出版社で編集の仕事をしている30歳。

彼は幼いころから、品物や場所に残された、『人間の記憶』が見えた。

強い記憶は鮮やかに、何年たっても鮮やかに残っているそうだ。

ある日、真也は会社の同僚かつ結婚したいほど思いを寄せているカオルとともに成田空港へ行く。

カオルの父が、アメリカから20年ぶりに帰国したのだ。

父は、ハリウッドで映画の仕事をしているという。

しかし、真也に見えたのは、彼が白衣を着ているものだった。

彼の言うハリウッドの仕事は嘘で医療関係の仕事をしていたのか、ならばなぜ嘘をつくのか、なぜ20年も経って帰国してきたのか・・・。

だんだん見えてくる父の衝撃的な事実と家族愛のあるいいお話でした。

私の一番心に残っているセリフはお父さんの

「言っただろ、娘と妻の顔を見にきたんだって」

お父さんがわざわざ20年経ってやっと帰国してきたのは、自分の病気のせいでだんだん視力が無くなっていき失明してしまうから。

完全に視力がなくなる前に娘と妻の顔をしっかりと頭に焼付けたかったのだ。一生見えなくなる愛しい家族の顔を。

だから白衣を着ている姿が見えたのですね。病院に通わなきゃいけないくらい重病だったから。

ここでもう涙腺崩壊しましたね・・・。でも奥さんも娘もずっと放置されていたのであまり会いたくないわけです。

そのためにお父さんの願いを叶えるために真也が自分の力を使いながら土下座してお願いをして駆け回る姿も深く感動しました。

最後のお父さんの帰国のときも駆け回って皆で見送ろうとした真也。会社の編集長も同僚も自分の家族も掛け合ってカオルの家族を連れてきます。

最後にもう一度娘の顔が見たい、ともう一度鼻先が付くくらい見つめるんですが、その見終わった後の首を振りなんとも悲しそうな顔をしていたのはとても切なくなりました。

病気はだいぶ進行していて、たぶん見えなかったんだろうな・・・と思います。お父さん・・・!!

終わったあとはずっとおとうさーん!と叫んでいました。

 

(水平線の歩き方)

幸一は35歳。社会人ラグビーの選手。

ある夜、自分のアパートに帰ると、部屋の中に女がいた。

どこかで見た顔。彼女はアサミと名乗った。

それは、幸一が小学6年のときに病気で亡くなった、母だった。

親子二人で過ごした日々が、幸一の脳裏に鮮やかによみがえる。

あの頃、母は大人に見えた。

が、今、目の前にいる母は、明らかに自分より年下だった。

母は自分は幽霊だと言い張るがじゃあなぜ自分は母に触れるのか、時折かかってくる電話は何か。

幸一は自分の過去を振り返りながら母に自分の人生を語る・・・。

とここまでがあらすじです。やはりおおまかですね。

これも内容が深く、自分の夢に必死なこととか、母の息子への思いとかが切々に描かれていました。

小さい頃は球技はまるで駄目だった幸一のラグビーへの思いがすごかった。母にラグビーのことを説明する様はとても輝いて見えました。

賞もとり、選手として大活躍していた姿。

でも幸一の足は限界だった、でも専門医の先生の力で復活します。そしてその先生との恋。

まるで絵に描いたような幸せな毎日ですが・・・人にもいつかガタがくるものです。

大学生との練習試合で完全にひざを壊してしまい、それは先生の力でも無理だという。

ラグビーをやれなくなり杖をつかないと歩けない自分に嫌気がさしてだんだん落ちこぼれてくる幸一。

酒を浴びるほど飲んで運転していると歩道に子供が、避けなければその一心でハンドルを横に切った・・・。

ここが物語の転でしょう。がらっと変わった雰囲気に一気に引き込まれました。

幸一は実は意識不明の重体。今、母としゃべれているのは母と同じ魂だから。

そしてかかってくる電話をよく聞くと彼女の先生の必死な呼びかけだった。

お母さんに促されて自分の体に帰る決心がついた幸一。

一番感動したのは、

お母さんが幸一の好きだったおじやを作って、そして自分もその部屋を出て行こうとしたときの会話です。

一体、どこにかえるのだろうか。幸一が尋ねると、

「幸一、水平線の向こうに母さんがいるんだって言ってたよね。私、水平線の向こう側に帰ることにするわ」

「え、でもいままでどこにいたかわからないって」

「いーえ、水平線の向こうにいたんだわ、私。じゃあ、私帰るわね」

「・・・うん」

そしてドアを開けて出て行こうとしたときに

「私、あんたのことまったく見ていなかったって言ってたけど・・・ちゃんと見てたわよ

ここで眼から水が大量に溢れました。何ですか、お母さん、タイミングよすぎでしょう!!

お母さんの息子への愛情が深く伝わるセリフでした。

 

 

 

以上が芝居の感想もろもろです。ほとんど物語りの内容ですね。

キャラメルボックスさんはとても有名なので一度は見てみてください!