「ゲームはまだ、続いているのか」
新興宗教、占い師、心霊少年、風水師、武道会、人生講習会、薬局・・・・・・。
さまざまな団体が狙う土地、それが韮山。
そこにどんなものがあるのか、そしてそれに巻き込まれた人々の運命は―。

今回紹介するのは、「塗仏の宴」(京極夏彦著)です。

n2講談社ノベルス 宴の始末

○作者について
京極夏彦
「【第一回】日本文学奇書に挑戦!【姑獲鳥の夏】」をご覧ください

○作品について
「塗仏の宴 宴の支度」、「塗仏の宴 宴の始末」の二巻からなる。

1998年、講談社ノベルスより出版
2003年、講談社文庫より出版
2005年、講談社分冊文庫版より出版

  

塗仏とは
体の黒い仏の姿で、両目玉が飛び出ている妖怪。
一切の解説はなく、ひとえに「仏壇から飛び出し、目玉を出して驚かせる」などの説がある。
wikipediaより

n1

○あらすじ

新興宗教がたむろする街で、自殺を繰り返す男がいる。
人生講習会にのめりこむ祖父を、やめさせようとする女は催眠術師にたぶらかされる。
はかなき女占い師は、武道会に追い掛け回される。
怪しい薬局に関連して失踪した女は、心霊少年のお告げを受ける。
徐福がもたらしたとされる薬を追う会社社長は、風水師に激怒する。
不幸な作家は「消えた村」を探しに行った先で、「堂島」と名乗る男に出会う。
不幸な作家は逮捕され、探偵はある日どこかへ消え、刑事は女の影をおい、ひとつの殺人事件が起きる。
それはゲーム、恐ろしいゲーム。
全ての人たちが「韮山」へ集うとき、拝み屋京極堂が立ち上がる!
百鬼夜行シリーズオールスター集合作、ここにあり!

○感想
分冊文庫版で呼んだのだが、全部で六冊。鬼畜。もう疲れたよパト(ry
まさに「百鬼夜行オールスター」と呼ぶにふさわしい作品で、過去の人物がバンバン出てくる。
中には忘れていた人も多く、それ関係のサイトをめぐりながら、ゆるゆる読んでいった。
体裁としては、別々に起こる一つ一つの事件が、徐々に絡まりあい、そして終末へと向かうという構図。
それぞれに、妖怪が絡んでくるのだが、またその薀蓄が長い長い。
頭を整理して読んで行かなければ、たちまち混乱してしまう。
それでも、事件が絡み合うその瞬間を見るのが、なんともいえない快感である。
ラストがかなりあっさりしているが、普段見れない京極堂が見れて、とても面白い。
レギュラー面々の違った面も見れる、なかなか有益な巻だと思う。