インラック首相(既に失職)が率いるタクシン派政権への反政府デモの拡大に伴い、政局が混乱しているタイで、今月22日、プラユット陸軍司令官が秩序の回復に向けてタイの陸・海・空軍と警察が「国家平和維持評議会」を組織して全権を掌握したと発表し、軍事クーデターを宣言しました。

2日前の20日に「戒厳令」を布告して既にタイ全土の治安の全権を掌握していた陸軍。この時点では「クーデターではない」と強調していました。政府高官も「政府は依然、国家を運営する立場にある」と発言していて、タクシン派政権は当面存続するだろうという憶測が流れていただけに、今回のクーデターは国際社会にとって衝撃的なものでした。

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地元テレビで演説を行うプラユット司令官(中央)

クーデターに伴い、軍は一部の条項を除いて憲法の執行を停止し、タイ全土に夜間外出禁止令(PM10:00~AM5:00)を発令。メディアによる報道も制限されています。
憲法の停止に夜間外出禁止令だなんて…。日本でこんなことが起きたら大変なことになるでしょうね…。

現在、世界中がタイで起きたクーデターに関心を集めていますが、混乱の渦中にあるタイの首都・バンコクは今日も比較的平穏な空気に包まれていました。

TVのニュースでいつもと変わらないバンコク市内の様子が流れると、「えっ、クーデターが起きるって大ごとだよね…。地元の方はなんでこんなに落ち着いているんだろう?」という大きな疑問が波助の中で湧きおこりました。

なぜタイ国民は自国でクーデターが起きても落ち着いていられるのでしょうか?

その理由は、今回のクーデターが1932年以降「19回目」だからではないかとタイに関するニュースを見た波助は思いました。
どうやら、タイではほかの国よりも圧倒的に多くクーデターが発生しているようです。

前回タイでクーデターが起きたのは8年前の2006年。結構最近なんですね…。確かにこれほど多くクーデターが起きていたら、国民が政局の混乱に「慣れっこ」になってしまうのも無理はないでしょう。

また、クーデターが起きてもタイ国民の日常生活には深刻な影響はなく、いつもと変わらない生活ができているようです。

タイの玄関口「スワンナプーム国際空港」も普段とあまり変わらない混雑ぶりだそうで、海外からも多くの人がクーデターなど気にせずにタイを訪れていることが分かります。クーデターが発生して間もない国に行くなんて波助には考えられませんがね…。

ここまで、現在タイで起きている政局の混乱について紹介してきましたが、ここ数日タイのクーデター関連のニュースを見ていた波助が一番度肝を抜かされたのは、空港の売店の女性店員が無邪気に発したこの言葉。

「クーデター? ああ、ありましたね。関係ありません」

か、関係ない、ですか…。このクーデター、国際社会に衝撃を与えているんですけどね…。いくら何回も経験しているからとはいえ、もう少し政治の混乱を心配してもいいんじゃないのかと感じました。

タイの方々は軽くとらえているかもしれませんが、少なくとも私たちは「クーデター」を「自国の政治を大きな混乱に陥れる深刻なもの」としてとらえるべきだと強く思う波助でした。

参考記事(一部引用):タイ陸軍、全土に戒厳令布告「これはクーデターではない」 拠点に兵士、混乱なく

タイでクーデター 閣僚を拘束、憲法停止も

「関係ない」泥仕合に慣らされた市民、学校は休校 バンコク市内ルポ

※ 記事中の画像・アイキャッチ画像は一番上の記事のページから引用しました。

 

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