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by David Sim

 

「人間は、虫に近いんだ」「人間は、トビバッタみたいなもんだ。農地を荒らし、どこへでも飛んでいく」

これは現実に起こった話。殺し屋たちが跳梁跋扈する、都会と言う草むらでの狂気の話。

 

今回ご紹介するのは、「グラスホッパー」(伊坂光太郎著)です。

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g2角川文庫

 

 

○作者について

伊坂幸太郎(1971~)

2000年、「オーデュボンの祈り」で第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞。デビュー。

2004年、「アヒルと鴨のコインロッカー」で第二十五回吉川英治新人賞を受賞。

2008年には、「ゴールデンスランバー」で第五回本屋大賞、第二十一回山本周五郎賞受賞。

その他にも、「死神の精度」、「ラッシュライフ」、「SOSの猿」など、様々な作品を手掛ける。

今年2013年3月には、新作、「ガソリン生活」を出版。

 

○作品について

2004年、角川書店より出版。

2007年、同じく角川書店より文庫化。

2008年から、雑誌、「コミックチャージ」(現在は廃刊)より、井田ヒロト作で連載されていた。

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「グラスホッパー」公式サイト

 

○あらすじ

「フロライン(令嬢)」という「非、合法」な会社に派遣社員として就職した元数学教師、鈴木。

その鈴木の上司で、赤いハイヒールがトレードマークの、比代子(ひよこ)。

「罪と罰」を愛読し、人々を自殺させる仕事をしている大男、鯨。

ナイフ使いで、一家惨殺が得意な若き殺し屋、蝉。

雑踏の中に紛れ込み、人を交差点に突きとばす押し屋、槿(あさがお)。

「フロライン」の御曹司、寺原をめぐって繰り広げられる、血なまぐさい殺人劇と、清々しい人間ドラマ。

待っていた、衝撃の結末とは……。

 

鈴木「僕は、君のために結構頑張ってるんじゃないか?」

蝉「お前さ、人間としじみのどっちが偉いか、しってるか?」

鯨「亡霊としての節度はないのか?」

槿「そいつらは、黒くて、翅も長いんだ。おまけに凶暴だ」

 

○感想

「鈴木」、「蝉」、「鯨」の三人の視点が交互に描かれる、群像劇のような作風。

それぞれにはそれぞれの悩みがあり、背徳感があり、焦りがあり……。

殺し屋と言う非現実的な商売をしている彼らでも、日常は私達と同じ、苦悩多きもの。

そう言うところに、つよく感情移入することができるので、自分も傍観者の一人になれる。

二転三転する展開と、殺人劇と言う惨劇、しかしどこか爽快感溢れる雰囲気。

意外で、清々しい、エンドは感動する。

これぞ、「ハッピーエンド」なのではないだろうか。

自分は槿が一番好きで、しかし槿(本来の読みはむくげ)をなぜ「あさがお」と読むのか疑問でもある。

 

「グラスホッパー」で描かれる世界での、もうひとつの話が「マリアビートル」。

次は、「マリアビートル」を紹介します。

 

「マリアビートル」公式サイト(グラスホッパーのこともすこし載っています)

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