「詩吟(しぎん)」とは、簡単に言えば「詩をうたう」ことです。
近年のお笑いブームで詩吟という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、あれは邪道です!
詩吟はああいうものだ、と誤解しないでほしいです。
詩吟は主に漢詩に抑揚や音の高低など旋律(「節調」といいます)をつけてうたいます。
中学校からの古典の授業で漢詩をいくつか習いましたよね?あれですあれ。
例えば孟浩然の『春暁』(春眠暁を覚えず…の詩です)や、朱憙の『偶成』(一寸の光陰軽んずべからず…)など。
有名な作者は、李白や杜甫、日本人だと梁川星巌、藤井竹外、広瀬淡窓などなど、他にもたくさんいます。
詩吟は江戸末期ごろから行われてきたそうです。
大きな発表会などでは、吟に剣舞をつけることもあります。
最近では「吟詠」と言う呼称が広まってきているようです。
今日は、私の所属する流派「吟道光世流」の雅号披露大会というのがありました。
「雅号」というのは……えーっと、光世流には5級〜9段の資格があって、4段と7段を取ると雅号がもらえるのです。その辺のことはまた追々書きませう。
「練成会」という発表会も同時に行われ、私はこちらに出ました。合吟(合唱みたいなもんです)のあと、指導補佐の先生方の模範吟詠がありました。
その後昼休みを挟んで、雅号取得者の独吟、指導者吟詠、最後に宗家先生の吟詠がありました。午後からうたうのは、午前からの疲れがあるので上手にうたいにくいのですが、上級者になるとさすが年季が違うのでとても上手でした。
来る6/6(日)には「ビクターコンクール」という詩吟の競技会の大阪予選があります。ここでは漢詩だけでなく和歌を吟ずる部門もあります。
たくさんの流派の幅広い年齢層が集まって、近畿大会、全国大会を目指して吟じます。
ちなみに私は青年の部で出場予定です。出続けて早10年、でしょうか。若い人は流派ごとの予選なしで本選に出場することができるのですー。