2011/03/11、02:46に起こった【東北地方太平洋沖地震】は気象庁のホームページ曰く、
場所および深さ:三陸沖(牡鹿半島の東南東、約130km付近)、深さ約24km(暫定値)
発震機構等:西北西-東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型(CMT解)
だとか…よく分からないので、さらに気象庁のホームぺージより引用。
【発震機構】
地震は、一般的には地下で断層がずれ動いて発生するものです。”発震機構”とは、地震を起こした断層が地下でどのようになっているか(断層がどちらの方向に伸びているか、傾きはどうか)とその断層がどのように動いたかを示すものです。発震機構は地下の断層の状態を表すと同時に、地下で地震を起こす元になった力がどのようであったかも教えてくれます。これは、断層と地下の力の向きがある一定の幾何学的な関係にあることが分かっているからです。
【地震時にはたらく力】
地震(すなわち断層運動)は、押す力(圧力)と引く力(張力)の二組の直交する力によって引き起こされることが分かっています。これらの力の方向は、初動発震機構解で示される二つの節面(片方は断層面)と45度(注2)をなす方向になります。下図はその関係を模式的に示したものです。
震源球上に示された二つの節面と45度をなす方向に二つの直線があります。この直線が力の向きを表しています。図で赤色で示された力は、P波の初動が”押し”になる領域に位置していて、引く力に対応します。 青色で示された力は、P波の初動が”引き”になる領域に位置していて、押す力に対応しています。これらの力の向きをそれぞれ主張力軸(T軸)、主圧力軸(P軸)といいます。また、主張力軸と主圧力軸に直交する方向(下図では画面に垂直な方向)を中立軸(N軸)と呼びます。
注2)この角度は厳密には45度ではないことが分かっていますが、地震の発震機構解を示す場合には便宜上45度として扱う場合がほとんどです。
【地震のタイプ(断層の動き方)と発震機構解】
地震は、断層の動き方によって、大きく三つ(横ずれを二つに分ければ四つ)の型に分けられます。
- 正断層
- 断層面を境にして、上盤(上側の岩盤)が下盤(下側の岩盤)に対して、ずり下がる。
- 逆断層
- 断層面を境にして、上盤が下盤に対して、のし上がる。
- 横ずれ断層
- 断層面を境にして、水平方向にずれる。
- 「右横ずれ断層」=断層に向かって相手側のブロックが右に動いた場合
- 「左横ずれ断層」=断層に向かって相手側のブロックが左に動いた場合
それぞれのタイプにおける、発震機構解の形と働く力の向きの典型的な例を以下に示します。
【CMT】
CMTとは、セントロイド・モーメント・テンソル(Centroid Moment Tensor)の略で、観測された地震波形を最もよく説明する地震の位置(セントロイド)、規模(モーメント・マグニチュード)、及び発震機構(メカニズム)を同時に求める解析法です。
『断層がどのようにずれたか』『震源から観測点の間の地下構造』がわかれば、地震波形を計算により求めることができます。現在、地下構造はある程度解明されていますので、計算により求めた地震波形と観測された地震波形を比較することにより、断層の位置とずれ方を推定することができます。CMT解析では、このことを利用して断層面を求めています。
さらに知りたい人は、これらを引用させていただいた気象庁のホームページ
【発震機構解とは何か】
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/mech/kaisetu/mechkaisetu.html
【発震機構解と断層面】
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/mech/kaisetu/mechkaisetu2.html
【CMT解とは何か】
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/mech/kaisetu/cmt_kaisetu.html
をご覧ください。