狼蘭です。
このシリーズも、ついに十回目を迎えました。
これからも、どんどん続きますので皆さん、見てくださいね。
さて、今回紹介するのは、
「このどしゃぶりに日向小町は」(鳥飼否宇著)
続けて同じ作家さんですが、一応シリーズですので。
○作者について
「第八回」の記事をご覧ください
○作品について
「綾鹿市シリーズ」第7作目
2010年、早川書房(ハヤカワ・ミステリーワールド)より出版
○あらすじ
「ルビー」と呼ばれた、もと伝説のバンド「鉄拳」に所属していた男は、怪しげな研究施設に閉じ込められていた。
その一方、「鉄拳」のバンドメンバーは、「ルビーが死んだ」という手紙を研究施設から受け取る。
その手紙に添付されていた暗号のようなものが引っかかり、彼らはルビーの安否を確かめに行く。
が、施設の扉は固くとざされ、入口を探している間にバンドメンバーの一人、「JH」がいなくなってしまい……。
残った「入村」と「ザッポ」は別の入口をさがし、そこから侵入。
しかし、その研究施設は恐ろしいところだった。
○感想
この作品、前回紹介した「痙攣的」の中の「廃墟と青空」という章の続きであるから、
最初「鉄拳」だの「ルビー」だのという単語が出てきた時は懐かしいと思い、ワクワクしながら読み進めていたのだけれど……。
中盤から終盤にかけては酷い。グロ&エロでごっちゃごちゃの奇抜すぎる展開で、
「まさに鳥飼作品」という思いと「ちょっと酷すぎる」という憤慨とが湧きあがってくるほどのシチュエーション。
発想自体は興味深いし、いろいろな知識も得られるからいいのだけれど、
ここまで血が流れる作品は見たことがない、というぐらい人がバタバタ死ぬ。
まさか主要人物まで殺してしまうなんて……鳥飼さんオニ!
何が伝えたかったのか、全く分からないぐらい不条理な作品だった。
夜中に読むのはやめる方がいいですよ。寒気がして眠れなくなりますから。
さて、次はだれの作品を紹介しましょうか。
最近は有栖川有栖さんにはまっているので、彼の作品がいいかもしれませんね。
参考元:http://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784152091024
http://blogs.yahoo.co.jp/belarbre_820/50181417.html