添乗員付きツアー旅行。
と聞いたら最初から最後まで安心して旅行ができる、そう思っている方は多いでしょう。
ですが、今回そんな思い込み(?)を覆す事件が起きたのです。
仙台在住の50代男性は添乗員付きの欧州ツアー旅行でイギリスのヒースロー空港に置き去りにされ、精神的苦痛を受けたとして、ツアーを計画した大手旅行会社阪急交通社に損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こしました。
一体どうして空港で置き去りを食らうなんてことがおきたのでしょうか。この背景は以下のような感じでした。
ある欧州ツアーに男性ら26人が参加しました。スペインやポルトガルを訪れ、ヒースロー空港で帰国手続きをしました。テロ警戒で検査が厳しく、男性含む3人が無作為で選ばれ再検査を受けました。そして他の2人は男性より早く検査を終え搭乗口に移動。
その中の一人に添乗員がいたのだが、その添乗員が係員に、男性が遅れる旨を伝えました。係員の指示で添乗員含む2人は成田空港行の航空機に移動した。男性も再検査を済ませゲートに駆け付けたが時はすでに遅く、出発に間に合わなかった。
添乗員は携帯電話で男性に「飛び立つので(男性は)もう乗れない。頑張って帰ってきてください」と伝えたそうです。
そう、その男性は自力で帰らないといけなくなってしまったのです。男性は現地の旅行代理店を通じてホテルを予約、また、英語があまり話せないためガイドを依頼し、ホテルに1泊し、別の航空機で帰国しました。宿泊費やガイド代は男性自身が負担したそうです。
そして今回の訴訟に至ります。
その旅行会社は「会社に過失はなく、金銭の補償はしない」という主張をしています。
さて、皆さんどう思いますか?これは旅行会社の過失に入らないのでしょうか……
この訴訟、まだ決着はついていませんが、しっかりした根拠の元裁判を行なってほしいものです。