走れメロスと言えば、太宰治の名作。

シクラスの街でのんびりと過ごすメロスは、ある日、残虐な王様の事を耳にする。
王様に抗議に行ったメロスは、とらえられ、処刑されることに決まる。
しかし、メロスの妹の結婚式が、二日後に迫っていた。
そこで、友人のセリヌンティウスを人質に差し出し、「3日後に帰ってくる。もし間に合わなかったら友人を殺せ」と言い放ったメロスは、妹のもとに駆け出すのであった―。
太宰にしてはエンタメ感のある作品です。
そして今回、一般財団法人 理数教育研究所が主催した、「算数、数学の自由研究」に見事入賞した研究が、この「走れメロス」についての研究なのです。
題名は、「メロスの全力を検証」(PDF版)
愛知県 愛知教育大付属岡崎中学校の2年生の作品です。
本文の記述から、メロスがどのくらい速く走ったのかを、検証しています。
その結果が、こちら
一日目:「満点の星の深夜出発」(0:00AMと仮定) 十里の道を進む
「到着したのは午前、村人たちは仕事を始めていた」(10:00と仮定)
つまり、平均時速 39km÷10時間=3.9km/時(大人の平均歩行時速)
二日目:結婚式→寝る
三日目:「目が覚めたのはあくる日の薄明頃」(夜明け前、4:00と仮定) 用意をする(30分)
「全過程の半ばに到達」「太陽もすでに真昼時」→12:00までには20kmを進む ↓
平均時速:20km÷7.5時間=2.7km/時
橋のない川を強行突破「日は既に西に傾きかけていた」(13:00と仮定)
山賊に襲われる(30分のタイムロス)
日没直後、シクラスの刑場へ滑り込む(19:00と仮定)
まとめると、こうだ
普通に歩いている。最後、メロスは死力を尽くして走りますが、時速5.3km。早歩きだ。
この事実に対して、本人は、「『走れメロス』ではなく『走れよメロス』だと思った」と述べています。
精密な研究素晴らしい。まさかメロスが歩いていたなんて……。
しかし、このメロスの頑張り(たとえ歩いていたとしても)を臨場感たっぷりに描く太宰先生の筆力には感服。
小説を科学的視点から見てみると、また新たな面白さが発見できるかもしれませんね。
参考:ねとらぼ


“「走れメロス」→「走れよメロス」 中学生の自由研究が秀逸” への3件のフィードバック
昔の人は歩幅が狭かったんだよきっとおそらく……
きっ、きっと距離の感覚が曖昧だったんですよ・・・きっと
太宰の名声はこんなことで傷つくはずがない!