こんにちは、狼蘭です。
今回も、「日本文学奇書に挑戦!」と云うことで、(バックナンバー)
第四回は「鉄鼠の檻」(京極夏彦著)をご紹介したいと思います。
○著者について
著者、京極夏彦氏については前回の記事で紹介したのでそちらをご参照ください。
○作品について
1996年一月、講談社ノベルスとして出版。
「百鬼夜行シリーズ」の第四弾である。
ちなみに第一弾は前回紹介した「姑獲鳥の夏」
○あらすじ
謎の寺、明慧寺の僧が次々と殺されるという事件が発生。
その明慧寺は、禅寺であると思われたが、なぜか宗派が決まっていない。
そこに集う僧と、十三年前のある事件、
人物の思惑が深く絡みつき、生み出された妖怪、「鉄鼠」を
拝み屋京極堂が落としていく。
○感想
仏教好きの人は、とても楽しめると思う。
臨済宗、漕洞宗、黄檗宗の三つの禅宗の歴史が学べるが、
説明が少々難解な上に長々としていてちょっと飽きてきてしまう。
けれど、登場人物が皆個性的で、事件の内容などはとても楽しめる。
ワイダニット、何故やったか、それを突き詰めるように推理がなされるのであるが、
京極作品の面白いところ、探偵と名のつく人物は肝心なところを言わずに去ってしまうのである。
それがまた謎を呼んで、クライマックスで犯人と動機が分かるのであるが、
いかんせん、動機が……しょぼいというか、トリッキーというか、
しかし、その動機が分かった時、仏教も分かるのではないかと思われる。
とにかく仏教は理解するのが難しい!
次に何を読むかとても迷ってるのですが、
シリーズが続けばいいなと思いますね。
それでは次回、こうご期待!!
参考:http://yottyann.at.webry.info/200510/article_13.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%89%84%E9%BC%A0%E3%81%AE%E6%AA%BB